あたしは楓(カエデ)。
今日、3月のある晴れた日、ついに卒業式を迎えた。
体育館に響く校長の長いスピーチも、友達の笑い声も、なんだか遠くに感じる。
あたしの頭の中はずっと別のことでいっぱいだった。
その人――種作(たねさく)先生。
入学したときからずっと好きだった人。
お腹が出てて、髪も薄くて、クラスの皆は「キモい」「デブハゲ」とか笑いものにしてた。
でも、あたしには分からない。
先生の汗だくで走る姿も、授業の後に「頑張ったな」って笑ってくれる顔も、あたしには全部が愛おしかった。
卒業の日、勇気を出して先生に告白・・・
そして始まるもう一つの卒業式・・・
先生とあたし、禁断の関係。
3年間、溜まりに溜まった情熱が今解き放たれる・・・!!